Youtube動画をより詳しく解説・説明しフォローアップします。
(Youtube動画より)
「唾液が肺に入ると、肺炎が起こる恐れがあるんじゃ。
口の中の細菌が肺に侵入してしまうのが原因なんじゃな。
肺炎は命にかかわることもあるので注意が必要じゃ。
口の中は常に清潔に保っておく事、これが大事なんじゃな
」
食事中などにむせてしまったことはありませんか?
お口にある食べ物や飲み物をゴクンと飲み込むことを嚥下(えんげ)といいます。この嚥下の時にむせてしまった、咳き込んでしまったという経験はありませんか?
のどには気道管と食道管の2つの道があり、気道は肺につながっています。
肺では呼気と吸気の交換を行っていますので、気道は呼吸をするときの呼気と吸気の通り道となります。
食道は胃につながっていて、胃やその先にある小腸大腸では食べ物や飲み物の分解と消化吸収を行います。
食べ物や飲み物は正常に嚥下したら食道へ送り込まれるはずですが、なんらかの理由によりまちがって気管に送り込まれてしまいそうになったときに、体の反射として気管に流れ込まないようにむせてしまうような咳反射がおこります。
誤嚥性肺炎とは?
難しそうな病名ですね。
直訳すると、誤って嚥下してしまったことにより発生してしまった肺炎のことです。
もう少し簡単に説明すると。。。
誤った嚥下を誤嚥(ごえん)といいます。
正常な嚥下の場合、食べ物や飲み物はゴクンと飲み込むと食道に流れ込みます。
誤嚥の場合はゴクンと飲み込むときに空気の通り道である気管に流れ込んでしまいます。
誤嚥してしまった食べ物や飲み物は気管を通り気管支・細気管支・肺胞というように肺に送り込まれます。
肺は呼吸を担当している臓器なので、食べ物や飲み物の分解や消化吸収などの働きはありません。
なので空気以外のものが入ってきてしまったときに肺で炎症を起こしてしまいます。
このように誤嚥性肺炎は発生してしまいます。
誤嚥性肺炎の原因と対策
いくつかの原因が考えられますので、対策も一緒に考えてみましょう。
①咳反射が弱い
誤嚥しそうになったときに、しっかりと咳込むことが出来れば誤嚥を防ぐことが出来きます。
しかし体力が落ちている方やご高齢の方は咳き込む力が弱い、もしくは咳き込めない場合もあります。
上手に咳が出来ないと誤嚥してしまうリスクが上がります。
対策としては、食事前に体操などをして咳反射が出やすいようにウォーミングアップをする。
普段から咳をする練習をしておくなどです。
②食事のときの体勢
しっかりと自力で椅子に座って食事が出来るのがベストですが、車椅子の方や寝たきりでベット上で食事を行う方もいらっしゃいます。
車椅子の方は体全体が左右もしくは前後に傾きすぎていると誤嚥してしまいやすくなってしまいます。
対策としてはクッションなどで体勢を整えるようにすることです。
ベッド上での食事の場合は、背もたれを出来るだけ起こして食事をするリスクを下げることができます。
③食事のスピード
急いで食事をすると誤嚥のリスクが上がります。
対策はゆっくりと食事の時間をとることです。
お口の中のものを嚥下したら次の食べ物をお口にいれる。
これを守るだけで誤嚥のリスクはかなり下がります。
お子様やご高齢の方の食事を介助なさっている方は注意してみてください。
④お口の中が汚れている
気道や食道への入口はお口です。
お口の中が磨き残しや食べカスなどで常に汚れている状態ですと誤嚥性肺炎になるリスクがとても高いです。
対策は日頃から歯みがきや洗口液などをよくやり、お口の中をキレイに保っておくことです。
キレイに清潔な状態を保っておくということは、お口の中の菌の数を常に少なくしておくといくことです。
もし誤嚥してしまっても、肺に入り込む菌の数が少なければ炎症を起こすリスクは下がります。
⑤嘔吐反射
嚥下をして食道から胃に送り込まれた食べ物や飲み物も、なんらの理由により嘔吐反射などを起こして逆流してしまうことがあり、逆流してきたものが気管に流れ込むと誤嚥につながります。
対策としては、食後にすぐはげしい運動をしない、量を食べすぎないことです。
日頃から逆流性食道炎の症状がある方は受診することも大切です。
⑥免疫力の低下
体力が落ちているとき、疲れが溜まっているときは様々な病気になりやすいです。
とくにお子様やご高齢の方も免疫力が低い方は注意が必要です。
対策は日頃から体を動かして体力を維持しておくこと、栄養バランスを考えて食事をすることなどです。
睡眠時間もしっかり確保することで免疫力を維持しやすくなります。
誤嚥性肺炎は歯みがきで病気が予防出来る!
毎日の丁寧な歯みがきは虫歯予防や歯周病予防に効果があるのは広く知られています。
しかし先程述べたように誤嚥性肺炎などの病気を予防することも出来るのです。
また、お口のケアがしっかり出来ている方は感染症にかかるリスクが低く、もし感染症にかかってしまっても症状が軽くて済むというケースもあります。
毎日の歯みがきで健康に過ごしましょう!
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