【Youtube動画Followup】シーラント(歯科用語解説)
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【Youtube動画Followup】シーラント(歯科用語解説)

Youtube動画をより詳しく解説・説明しフォローアップします。

ダッペン・グラス博士(別名:歯の博士)

(Youtube動画より)

「歯の溝は食べ残しがたまりやすいんじゃ。

そして食べ残しがたまったままだと、虫歯になってしまうんじゃよ。

そこで!歯の溝を埋めるのがシーラントなんじゃな。

シーラントで歯の溝を埋めると、虫歯予防に役立つという訳なんじゃ」

むし歯予防のシーラント


歯科医院で行う処置の1つに『シーラント』という主にお子様へ行う処置があります。


『シーラント』(=小窩裂溝填塞法)はう蝕予防処置に分類されます。


難しい言葉ですが、う蝕とは虫歯のことです。


ですから、シーラントとは「虫歯を予防するための処置」ということになります。


この「予防」というところがこのシーラントのポイントです。


虫歯になってしまった歯を治療するということではなく、虫歯にならないように前もって処置をして、虫歯になってしまわないように「予防」するという意味です。


シーラントの方法


この予防する方法は小窩裂溝填塞法と呼ばれています。


どのような方法か説明していきます。


まず小窩(しょうか)とは歯の表面にある小さなくぼみやへこみのことを表します。


次に裂溝(れっこう)とは歯の表面にある溝のことを表します。


そして填塞(てんそく)とかなんらかの材料を詰めることを表します。


まとめると、虫歯になる前に歯の表面の小さなくぼみやへこみや溝を埋めてしまう処置、これがシーラントと呼ばれる処置の内容になります。

なぜ、シーラントはむし歯予防に効果があるか


なぜくぼみや溝を埋める必要があるのでしょうか。


もし歯の表面がツルツルしていたら汚れが溜まることはないとおもいます。


でも実際は歯の表面はデコボコしていますし、浅い溝や深い溝がたくさんあります。


毎日歯磨きをしていてもそこに汚れが溜まりやすく、磨き残し(=プラーク)が発生にそこから虫歯が始まってしまうことがとても多いのです。


窓の刷子やお弁当や水筒などのパッキン部分などをイメージしていただきますとわかりやすいかもしれません。


溝やくぼみ、段差などのデコボコしたところは形態の問題で洗いにくく、汚れが溜まりやすいですよね。


放置しておくと着色汚れがついてしまったり、カビてしまうこともあります。


歯の場合は汚れをそのままにしておくと虫歯の原因になってしまいます。


なので、シーラントでくぼみや溝を埋めてしまい歯の表面をなるべくなだらかな形態にすることで、汚れが溜まりにくくなりますし磨きやすくもなります。


結果として虫歯を予防出来るようになるのです。

【歯科用語解説】シーラント1

シーラントは何歳ころに行うのがいいのか。


これは年齢でのくくりというよりも、お口の中の歯の生えている状態で判断することが大切になってきます。


まず乳歯(にゅうし)についてです。


乳歯は一般的にこどもの歯や赤ちゃんの歯と呼ばれている歯です。


永久歯(えいきゅうし)に生え替わる前の歯です。


乳歯は永久歯よりも構造的な問題で弱いので虫歯になりやすく、また虫歯の広がるスピードも早いです。


年齢で考えると乳歯が生えている年齢は生後8ヵ月位〜小学校高学年位でしょうか。


大人でも自分で歯磨きして虫歯予防を完璧に行うのは難しいことなのに、その年齢のお子様たちに完璧な歯磨きを求め、お口の中の管理を完璧にしてもらうことはとてもレベルが高く難しいことと思います。


なので少しでも管理がしやすいように乳歯が生えてきたタイミングでシーラントをしてあげることが大切です。


しかし、乳歯は一斉に全部生え揃うわけではありません。


順番に1本づつ生えてきます。


なので定期的に歯科検診を受け、シーラントのタイミングを見計らうことが大事です。


乳歯も虫歯になりやすいですが、他にも生えたての永久歯も結晶がまばらな為虫歯になりやすいのです。


永久歯が生え始める年齢は6歳前後からと言われています。


6歳前後からは乳歯が抜けて永久歯が生えてくる生え替わりの時期に突入します。


お口の中に乳歯と永久歯が混ざって生えている時期=混合歯列期で、とても歯磨きがしにくく虫歯のリスクが高い時期と言われています。


永久歯が生え始めたらすぐにシーラントをすることをオススメします。

シーラントの意外なメリット


シーラントには歯の表面のくぼみや溝を埋めて形態の改善から虫歯を予防するという点以外にも利点があります。


利点のひとつめが「フッ素徐放性」という性質です。


フッ素には虫歯菌が増えるのを抑制してくれる働きがあります。


なのでシーラントをすると、徐々に少しづつシーラントからフッ素が放出されることにより、フッ素による虫歯予防の効果を発揮します。


このフッ素は市販されているほとんどの歯磨き材にも使われているほどメジャーな物質なので、安心して使用することができます。


利点のふたつめは、シーラント自体に色がついていることです。


歯に詰めたときに目立たないように白色のシーラントを希望することも出来ますが、詰めたところがわかりやすいようにピンクやイエローなどの色を希望することも出来ます。


色つきシーラントの利点は、もし詰めたシーラントが取れてしまってり剥がれてしまったときに保護者がすぐ気づきやすいというところです。


もしピンク色のシーラントを詰めたところが剥がれていたら、仕上げ磨きのときに発見しやすく、すぐにまたシーラントをしてあげて虫歯予防をすることが出来るからです。


【歯科用語解説】シーラント2

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