厚生労働省から「歯の寿命」が公表されたのは平成11年。

あれから20年以上たった今も最新の情報は公表されていない。

今回は「歯の寿命」の計算に挑戦する。

「歯の寿命」が公表されたのは平成11年が最後

 

「いったい、日本国民の歯の寿命は何歳なのか」

年に数回、そんなことをフッと考えることがある。

ネットで調べてみると、厚生労働省が正式に発表したものがあるものの、平成11年が最後となっている。

 

しかもそこには、こんなことも書いてある。

「年次推移でみると、いずれの歯種でも12年間で、歯の寿命が5~9年伸びている」

 

そんなに歯の寿命が延びるのなら、あれから20年以上もたったわけであるから、ざっと考えても歯の寿命は10年以上伸びていてもおかしくない。

これが、平成11年「歯の平均寿命の年次推移」(厚生労働省)である。

(あとで表を挿入)

はたして、現在の歯の寿命は何歳なのか。

最新の平成28年度歯科疾患調査のデータから「歯の寿命」を計算するのが、今回のレポート。

そもそも歯の寿命とは

 

(後で記述)命の平均寿命について

(後で記述)その求め方

それでは歯の寿命を計算してみる

 

それでは計算していきたいが、なにやら嫌な予感がする。

年齢をX軸、現存歯をY軸とした折れ線グラフを作る。(図2)

図1 歯科疾患実態調査データから選択

図2 全年齢別「歯と年齢」折れ線グラフ

 

ここで、右上の図2を見ていただきたい。二か所、気になるところが存在する。

(1)14歳以下が年齢ごとに歯の数が増えている。

このグラフからわかる通り、14歳以下は歯が生えそそっていない時期と言える。

すなわち14歳以下は歯が萌出してくるので、毎年歯が増えている。

 

(2)85歳以上にバラつきが多い。

85歳を超えると歯が増えたり減ったりの幅が大きくなる。この原因は、対象者の少なさから誤差が出やすい状況が生じたと考えられる。90歳を超えると全国調査にもかかわらづ、対象者は各年齢1名~2名となっている。今回の方程式作成にあたり、ある程度対象者の多い85歳までを上限とした。

よって今回の方程式は、年齢が「14 ≦ X(年齢)≦ 85」とした。

そのグラフは、下の図3のようになる。

​図3 残存歯と年齢の折れ線グラフ(14歳以上85歳以下)

 

ここで、折れ線グラフを「散布図」に変更する。

そのまま折れ線グラフから方程式を導くこともできたが、数式は不正確なものであった。

最初、折れ線グラフから数式を導いた私は、なぜうまくいかないかわからなかった。

結果として、単なるEXCELの「仕様」だと知った時は愕然とした。

結論は、近似曲線を探すにあたり、EXCELの仕様なので、散布図に変換するしかありません。

​(以下引用)

近似曲線を探す

​図4 残存歯と年齢の散布図(14歳以上85歳以下)

 

上の図4が、折れ線グラフを「散布図」に変更したグラフである。

​次にこのグラフに近似曲線を追加する。近似曲線のオプションは「指数近似」「直形近似」

「対数近似」「式近似」「累乗近似」「平均近似曲」などがあるが、それぞれの近似曲線を作ってみた。

​それが以下の図である。

図5 残存歯数と年齢の方程式⑥対数近似曲線

図7 残存歯数と年齢の方程式⑥式近似曲線

図6 残存歯数と年齢の方程式⑥直形近似曲線

図8 残存歯数と年齢の方程式⑥累乗近似曲線

数式を導く

 

上の図5~図8の赤線の近似曲線を比較してもらえばわかるが、残存歯数と年齢は「式近似曲線」を描いていると言える。(図7)

​ここまでわかれば、あとは簡単である。EXCELの近似曲線の書式設定の下の方にある「グラフに数式を表示する」にチェックを入れるだけで、EXCELのが勝手に方程式を計算してくれる。

図9 EXCEL「グラフに数式を表示する」

図10 式近似曲線と数式

最後に

 

「オイラーの等式」ほど美しさはないが、なぜか不思議さを感じる。

自然界で生物が歯を失うという一見ランダムにおこっている事が、実は一つの数式で表せるという事実。この世界は神のみぞ知る予定調和の世界なのかもしれない。

​「実に面白い」

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