「タタタタタタ」と聞いて、北斗の拳かよと笑っていられるのは今日まで。
なんと、1秒間に「タ」を6回言えないと2年後には認知症!!
この驚きの内容が岡山大学から研究発表された。
その衝撃はすさまじく、瞬時に日本中を駆け回った。
研究発表の内容は少し専門的なので、分かりやすく解説、そしてその解決法を紹介します。
あなたは、フレイルという言葉をしっていますか?
健康な方であれば、聞きなれない言葉かもしれませんね。
フレイルは、認知症のはじまりを表す言葉です。
認知症は、周りだけでなく本人にとっても辛いものですが、絶対にならない保証などありません。
できることなら避けたいと思う方も多いのではないでしょうか。
そのような方に向けて、今回はフレイルの予防法についてまとめました。
簡単なチェックで今の状態を把握し、毎日の生活にちょっとしたトレーニングをくわえてみましょう。
未来の健康維持を目指すことが大切です。
あの国民的テレビ番組「月曜から夜ふかし」(日本テレビ 毎週月曜日 22時~23時)にも取り上げられた。
ストップウオッチを持つマツコ・デラックスと今まさに「タ」を発声しようとする村上信五。
マツコ「6回言ったら(ストップウオッチを)止めればいい?」「そんなの無理だろ~」
村上「タタタタタタタタタタタタタタタタタタ」
マツコ「わかんねーーーーよ」(怒)
それでも何とか測定に成功した二人
村上「また2年後やりましょう」
マツコ「2年後じゃダメ」「毎日やらないと」
ストップウオッチでの測定は、皆さんのイメージ通り不可能に近い。
では、介護現場、医療現場ではどうやって測定しているのだろうか。
被験者が「タ」と発生したら、紙にペンをタッチし点をつける。
測定後、その点の数を数える。
歯科大学の授業で習った時には、その原始的方法に驚いた。
卒業後、現場でペン打ち法を実際にやっているのを見てもっと驚いた。
ペン打ち法の改良版と言えば聞こえは良いが、要は 電卓のメモリー機能を用いてキーをひたすら連打する方法。
ICレコーダーで録音し、スロー再生で回数をカウントする方法。
パタカ測定ができる専用測定器。この機材を購入もしくはレンタルにて使用可能。
もっと正確に、簡単に、無料でできる方法はないのか。
そこで出来上がったのがAndroid無料アプリ「パタッカー」
「パ」「タ」「カ」を10 秒間に何回言えますか?スマホで簡単、自動測定! 「体の健康はまず、お口から」。オーラルディアドコキネシス アプリ。
操作は簡単。「スタート」ボタンを押すだけ。
オーラルフレイル予防アプリ。
ランダムに生成される3文字の無意味音音節連鎖発音訓練。
三々七拍子に合わせてレベル3までのパタカ発声。
オーラルフレイル予防アプリ。パ・タ・カを発声して流れてくる釘を打ち突けろ!
介護予防・お口の衰えの改善のため毎日の訓練が効果的です。
笛のおもちゃ「ぴろぴろ笛」は、別名「拭き戻し」「ピーヒャラ笛」とも呼ばれます。
ダイエット、リハビリ、呼吸訓練、パタカ体操などの効果で再認識されています。
フレイルとは、軽度の認知症がみられる健康と要介護の中間の状態を指します。
なかには社会とのつながりが減少する方も少なくありません。
しかし、回復の見込みがないわけではなく、トレーニングをすることで再び社会復帰が可能とされています。
回復の見込みがあるとはいっても、できれば健康な状態で一生を過ごしたいですよね。
近年では、フレイル予防に注目が集まっており、歯科では「舌運動」に重点をおいています。
その理由は、岡山大学病院の研究によって、「タ」を発音する能力が2年後のフレイル状態との関連性が強いことが分かったからです。
「タ」と発音するには、舌を上あごに一度押しつけてから離す必要があります。
ほかの言葉にくらべて動作が難しく、力強く発音するにはそれなりに意識しなければいけません。
意識して動かすことで脳に刺激がおくられます。
つまりは、「タ」を連続で言うことができれば、フレイル予防につながるのではないかと考えたわけです。
あくまで可能性があるという段階ですが、舌の動きや噛む動作が脳に刺激を与えていることは確かであるため、信用性は高いといえます。
フレイル状態へのなりやすさは、1秒間に「タ」を何回いえるかで決まります。
もともと4回以下であれば要注意とされていましたが、新たに6回以下でもリスクがあることが分かりました。
声をだせる環境にいらっしゃる方は、さっそくお試しください。
実際に挑戦してみると、意外と難しいものです。
「どうしたら早く言えるようになるか」を考えるのも、脳に刺激をおくるキッカケとなります。
「タ」が6回以上いえなくても、かならずしもフレイルになるとは限りません。
あくまで、可能性があるという話です。
6回以上いえないからフレイルになるのか、フレイルになったから発音回数が低下したのかは、残念ながらハッキリとはしていません。
しかし、フレイルになる人の多くが2年前にすでに舌の動きが鈍くなっていたことが分かっています。
早めのトレーニングが無駄になることはないといえるでしょう。
軽度の認知症のフレイルを防ぐには、舌運動がおすすめです。
初めは難しくても、毎日続けることで回数が増えたり、発音が以前よりもよくなったり、唇をしっかり閉じられるようになるなどのメリットが得られます。
年齢制限はありませんので、ぜひご家族で楽しみながら挑戦してみてください。
フレイルを予防して、イキイキとした毎日を過ごしましょう。
研究発表
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区津島中、学長:槇野博史)の岡山大学病院(本院:岡山市北区鹿田町、病院長:前田嘉信)歯科・予防歯科部門の竹内倫子講師と岡山大学学術研究院医歯薬学域予防歯科学分野の森田学教授らの研究グループ
掲載
スイスの学術雑誌「International Journal of Environmental Research and Public Health」